FWX - Fates Warning [アルバム感想]
2004年。アメリカのプログレHRバンドの10th。
個人的には「地味なQueensryche」と位置づけられている本バンドです。
今ではQueensrycheの方が地味になってしまったのが現実ですが。
というか、彼らを差し置いてプログレ・メタルを語ることはできません。
はっきり言って重鎮ですよ重鎮。
本アルバムの完成度は、ベテランらしくさすがの一言ですが、
このアルバムの凄いところは、一曲一曲が曲としてしっかりと成立しており、
プログレでありがちな、「説明のための曲」というものがないところ。
これが、昔からQueensrycheやDream Theaterなどで提示されてきた、
HMプログレの方法論を、20年もの間実施し続けている結果でしょう。
日本での知名度が低いのは、おそらくキラー・チューンが無いが故。
曲としてサビが弱いといえば否定できない。確かにキャッチーではない。
でもそれは、このバンドにとっては、あまり問題ではないように思います。
何というか、このバンドは個人的に、
音楽、特にHMというものに対しての真摯さを感じさせてくれます。
実際にはどうだか知らないが、この緊迫感あふれる音楽、
そしてあくまでHMの範囲内、領域内で踏ん張ってくれていることを思うと、
曲を聴くにあたって、姿勢を正さずにはいられません。
ずっとずっと、頑張り続け、演奏しつづけているんだよなぁ。
という思いでこのアルバム聴いてたら、何か涙でてきた。
私は実はこのバンド好きだったんだ。うん、そうだ。
その音楽の特性上、万人には薦められないです。
キャッチーなサビもなく、変拍子を多用するダークな楽曲は、
間違いなく人を選ぶ類のプログレHMです。
でも私は泣いちゃったんだもん。名盤とさせて頂きます。はい。
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