De Mysteriis Dom Sathanas - Mayhem [アルバム感想]
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Century Media
- 発売日: 1994/05/24
- メディア: CD
1994年。ノルウェーのブラック・メタルバンドの1st。
ブラック・メタルの始祖にして、その根源となったアルバムであり、
本ジャンルを語る上では欠かせないアルバムであるとのことなんですが。
こういう昔のアルバムって、扱いが難しいところがありますよね。
超名盤とか言われているアルバムを、温故知新で聴いたりすると、
何のことはない、タダの思い出補正じゃねーかみたいな。
ただ、ここで難しいのは、本当に思い出・思い入れ補正なのか、
本当に自分に合わないタイプなのかの判断がつきにくいところですね。
さて、mayhemと全く関係ない下りを入れてしまいましたが。
まぁこれも扱いづらいアルバムなのは間違いないのです。
普通にノリ重視とか、頭振ったりする人には全く受け入れられないでしょう。
ただ、このアルバムにはそれだけでは片付けられない何かが、確かにあります。
絞め殺されかけて搾り出すような、リズム無視の狂気じみたヴォーカルしかり、
不協和音進行コードで突き進む演奏隊しかり、いろいろあるのですが、
おそらく一番のポイントは、音密度を突き詰めたことによる暗黒的雰囲気の確立にあると思います。
ブラックメタルという雰囲気を、演奏により体現しているその存在感は確かに凄く濃厚で、
そういう意味では始祖であり、その面では全くこのアルバムは色あせていません。
でもわりとSlayerあたりからの影響というか、ベースが見て取れる、
正統派スラッシュからの派生のような気もしないでもないんですけどね。
というわけで、これはブラックメタルを知りたい人が、試しに聴いてもよいアルバムです。
でも、試すのなら１回ではなく、何回か聴いてみてくださいね。経験上。
最初はよくわからないまま終わってしまうかも知れませんから。難易度高いです。
ちなみに私は難しすぎてまだ解け切れていません。
余談ですが、これとりあえず最初にお風呂プレイヤーで聞いていたのですが、
音が潰れて全く何やってんだかわかりませんでした。
何か、うめき声と、スネアの早叩きだけが聴こえてくるみたいな。
そのときは、なんだこれ超最低とダメ盤認定しようかと思いましたが、
その後きちんとしたオーディオで聴いたら全体の輪郭がつかめました。
ブラック・メタルには、高品質な再生環境が必須ですね。まいりました。
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